ラジカル制御形塗料とは|メーカー公式の説明と該当製品
最終更新:2026年11月1日
ラジカル制御形塗料は、塗膜の劣化の原因になる「ラジカル」の発生を抑える技術を使った塗料です。日本ペイントは製品詳細の「樹脂」欄に「ラジカル制御形」と書いていますが、エスケー化研・関西ペイント・アステックペイントは樹脂を「シリコン」などと書き、ラジカル制御は技術・特長として記載しています。このページでは、各社の公式ページに書かれている内容だけで、ラジカルの説明と該当製品を整理します。出典の確認日:2026年11月1日(出典は各節の末尾に記載)
ラジカルとは(メーカーの説明)
- エスケー化研「ラジカルとは、塗膜に酸素、水の存在下で紫外線が当たることにより、塗膜中の無機顔料と接触することで発生する反応性の高い物質です」と説明しています。ラジカルが劣化因子となり、樹脂などの有機物を分解することで塗膜が劣化するとしています。劣化因子を発生・増加させる原因の一つとして、顔料として一般的に使われる無機酸化物を挙げています。
- 関西ペイント塗料の主成分のひとつ「酸化チタン」に紫外線が当たることで発生する物質「ラジカル」が、塗膜を破壊し劣化を促進させると説明しています。
- アステックペイント一般的に塗料で使われる白色顔料の主成分「酸化チタン」が、紫外線の影響を受けると「ラジカル」と呼ばれる劣化要因を発生させ、樹脂の結合が破壊されて塗膜が劣化すると説明しています。
3社とも、白色顔料(酸化チタン・無機顔料)に紫外線が当たることでラジカルが発生し、樹脂が分解されて塗膜が劣化する、という流れで説明しています。
出典:エスケー化研「エスケープレミアム無機」製品情報、エスケー化研「エスケープレミアムシリコン」製品情報、関西ペイント「アレスダイナミックTOP遮熱」カタログ(PDF)、アステックペイント「無機REVO1000」製品ページ(2026年11月1日確認)
各社のラジカル制御技術(公式の説明)
- 日本ペイント(ファインパーフェクトトップ®Si)高耐候酸化チタンと光安定剤によるW効果で耐候性を高める「ラジカル制御技術」と説明しています。パーフェクトトップ®Siの製品ページでは、当社独自の「ラジカル制御」技術により、シリコングレードを超える非常にすぐれた耐久性があるとしています。
- エスケー化研(ラジカルコントロール技術)塗膜内に発生するラジカルを独自のダブルシールドで抑え、わずかに発生したラジカルもラジカルキャッチャーが捕捉すると説明しています。
- 関西ペイント(ラジカル制御技術)「高性能シリコンレジン」「UVトラップ」「ラジカルバリヤコート」「HALSラジカルキャッチャー」の4つの技術で、ラジカルの発生を抑えると説明しています。
- アステックペイント(ラジカル制御型白色顔料)ラジカルの発生を抑える「ラジカル制御型白色顔料」を採用し、ラジカルが発生した場合もシールド層がラジカルの放出を防ぐため、樹脂が破壊されにくいと説明しています。
出典:日本ペイント「ファインパーフェクトトップ®Si」製品ページ、日本ペイント「パーフェクトトップ®Si(遮熱オプション含む)」製品ページ、エスケー化研「エスケープレミアムシリコン」製品情報、関西ペイント「アレスダイナミックTOP遮熱」カタログ(PDF)、アステックペイント「スーパーラジカルシリコンZ」製品ページ(2026年11月1日確認)
該当製品と公式の樹脂の記載
| 製品 | メーカー | 製品ページの樹脂・種類の記載 | 水性/溶剤・液型 |
|---|---|---|---|
| パーフェクトトップ®Si | 日本ペイント | 樹脂:ラジカル制御形(1液水性ラジカル制御形シリコン系ハイブリッド高耐候性塗料) | 水性系・1液 |
| ファインパーフェクトトップ®Si | 日本ペイント | 樹脂:ラジカル制御形(ターペン可溶1液ラジカル制御形シリコン系ハイブリッド高耐候性塗料) | 弱溶剤系・1液 |
| エスケープレミアムシリコン | エスケー化研 | シリコン樹脂系・ラジカル制御(一般名称:超耐候形水性ハイブリッドシリコン樹脂塗料) | 水性・一液 |
| アレスダイナミックTOP | 関西ペイント | 樹脂系:シリコン(シリーズとして、ラジカルの発生を抑える技術を導入と記載) | 水性 |
| スーパーラジカルシリコンZ | アステックペイント | 樹脂:シリコン(種類:水性形一液外壁用シリコン系上塗材) | 水性・一液型 |
上の5製品は、どれも製品ページで「シリコン系」「シリコン」と書かれています。日本ペイントの外壁用塗料一覧では、樹脂系の欄が「ラジカル」として独立しています。
ラジカル制御は、無機系の製品でも使われています。日本ペイントのグランセラ®トップは「ラジカル制御技術にセラミックハイブリッド技術を融合」、エスケー化研のエスケープレミアム無機は「ラジカルコントロール技術」、アステックペイントの無機REVO1000は「ラジカル制御型白色顔料」、関西ペイントのラグゼMUKIシリーズは「4つのラジカル制御技術」と記載しています。
出典:日本ペイント「パーフェクトトップ®Si(遮熱オプション含む)」製品ページ、日本ペイント「ファインパーフェクトトップ®Si」製品ページ、日本ペイント「外壁用塗料」、エスケー化研「エスケープレミアムシリコン」製品情報、関西ペイント「アレスダイナミックシリーズ」、アステックペイント「スーパーラジカルシリコンZ」製品ページ、日本ペイント「グランセラ®トップ 1液水性」製品ページ、エスケー化研「エスケープレミアム無機」製品情報、アステックペイント「無機REVO1000」製品ページ、関西ペイント「ラグゼMUKIシリーズ」(2026年11月1日確認)
公式に記載された期待耐用年数・価格
| 製品 | 期待耐用年数(公式の記載) | 価格(公式の記載) |
|---|---|---|
| パーフェクトトップ®Si | 製品ページに記載なし | 材工価格 4,240~4,930円/㎡(3工程。仕上げと下塗りの組み合わせで4通り)。遮熱オプションは上塗り1工程あたり200円/㎡加算 |
| エスケープレミアムシリコン | 14~16年(次の塗り替え時期の目安。地域・立地条件・方角等により異なる参考値) | 設計価格 2,920円/m²(300m²以上を基準とする材工共。下地調整費を含まない) |
| スーパーラジカルシリコンZ | 10~12年(促進耐候性試験の結果をもとにした目安で、耐久年数を保証するものではない) | 製品ページに記載なし |
期待耐用年数・価格の算出条件は、メーカーごとに注記が異なります。見積書と照らすときは、同じ製品の公式ページの数値と注記を確認してください。アレスダイナミックTOPの期待耐用年数・価格は、今回確認したシリーズページには記載がありませんでした。
出典:日本ペイント「パーフェクトトップ®Si(遮熱オプション含む)」製品ページ、エスケー化研「エスケープレミアムシリコン」製品情報、アステックペイント「スーパーラジカルシリコンZ」製品ページ(2026年11月1日確認)
見積書で確認すること
- 製品名日本ペイントには水性のパーフェクトトップ®Siと弱溶剤のファインパーフェクトトップ®Siがあり、材工価格も異なります。見積書の製品名が公式の表記と一致するかを確認します。
- 「ラジカル塗料」とだけ書かれている場合各社でラジカル制御の技術も樹脂の記載も異なるため、製品名とメーカー名の記載を業者に求めると、公式ページの数値と照らせます。
- 遮熱オプションの有無パーフェクトトップ®Siの遮熱オプションは、対象が淡彩色と一部中彩色に限定されています。
出典:日本ペイント「パーフェクトトップ®Si(遮熱オプション含む)」製品ページ、日本ペイント「ファインパーフェクトトップ®Si」製品ページ(2026年11月1日確認)
見積もりの依頼先
見積もりの依頼先は、当サイトの業者ページ(ヌリカエ、外壁塗装の窓口、プロタイムズ、ガイソー、リショップナビ外壁塗装、外壁塗装ほっとらいん、くらしのマーケット、ミツモア、リビロペイント、外壁塗装の案内所)から探せます。
よくある質問
Qラジカル制御形塗料はシリコン塗料ですか?
今回確認した日本ペイント・エスケー化研・関西ペイント・アステックペイントの該当製品は、いずれも製品ページで「シリコン系」「シリコン」と書かれています。日本ペイントは樹脂欄に「ラジカル制御形」と書き、他の3社は樹脂を「シリコン」とし、ラジカル制御を技術・特長として記載しています。
Qラジカル制御形塗料の耐用年数は何年ですか?
共通の年数はありません。製品ページに記載があるものでは、エスケープレミアムシリコンが期待耐用年数14~16年、スーパーラジカルシリコンZが10~12年です。どちらも、立地条件や環境で変わる目安として注記されています。
Q無機塗料にもラジカル制御の技術は使われていますか?
使われています。グランセラ®トップ(日本ペイント)、エスケープレミアム無機(エスケー化研)、無機REVO1000(アステックペイント)、ラグゼMUKIシリーズ(関西ペイント)の公式ページに、ラジカル制御の技術の記載があります。